![]() |
GOOD TIME MAMA GOOD TIME MAMA all songs written by 高橋スキイチ except 冬の屋根(詞・桑野さゆみ) Produce/高橋スキイチ+HARRY山科 2003年4月 品番GWS-M-003 |
|---|

今回発売に当たって若干音の修正をした。元はTEACの4チャンネル、オープンリールで録音されたものだが、現在はレコードとカセットテープしか残っていない。両方ともかなり音が固くミキシングされていたのでイコライジングで低音を補強した。自然な音にちかずけたと思う。また、全体の音に軽くリバーブとステレオディレイをかけて印象を柔らかくした。かなり聞きやすくなったと思う。
このアルバムは高橋スキイチが自らの手で録音した、いわば公式の音である。シンガー・ソングライター高橋スキイチが紡ぎ出す十篇のドラマを楽しんでいただけたら、と思う

このアルバムは高橋スキイチが東京時代に残した貴重なスタジオ録音をまとめたものである。高橋スキイチは故郷長野を後に、ギター一本で身を立てるべく東京に出た。最初に彼は「宿屋の飯盛り」というグループに入る。東北、北海道などツアーの連続で、それも今と違ってかなり苛酷な条件の中でのツアーだったらしく、辛い体験をした。やがて高橋スキイチはノーマンと出会い、「RAG−TIMES」というデュオを結成した。この頃私はスキイチと出会った。この「ラグタイムス」というデュオはなかなかしっかりした音を出すいい感じのステージだったのを覚えている。しかし、経済的な問題で半年足らずで解消してしまう。
高橋スキイチの音楽はラグタイムとかバブルガムミュージックとか、かなり洋楽の影響が強く、当時売れていたフォーク、あるいはニューミュージックというなの歌謡曲とはかなりかけ離れた独自の路線を走っていた。その手の音楽が好きな人には受け入れられやすいのだが、いわゆる大衆受けする唄ではなかった。しかし、実はそういう態度がミュージシャンにはもっとも大切なものなのだと思う。ある意味頑固さとも言えるのだが、誰もが売れることに越したことはないのだが、売れたいばかりに大衆に迎合することもないのである。
しかしそんなスキイチの音楽を愛する仲間はたくさんいた。彼はついに自費出版でレコードを出したのだが、そこには彼を支える大勢の人達が参加したのだ。「パタパタママ」の大ヒットを飛ばした「のこいのこ」、ギターの名手「小松重次」、「ラグタイム」でデュオを組んでいた「ノーマン」、そしてフォークグループ「日暮し」のメンバー「中村幸雄」などである。そうしてできたのが「GOOD TIME MAMA」。ここで聞かれるスキイチの音楽は底ぬけに明るい、日本のフォークとかポップスにはあまりなかったものである。また、「冬の屋根」など、よく聞くと見事に歌い上げている作品もある。
スキイチはやはり自分の音楽はバンドでなくては表現しきれないと考え、ベースの古河裕徳太子隆彦とバンドを作った。その頃このバンド名を聞くとスキイチは「ホットリックス」といっていた。これは彼が大好きなダン・ヒックスの作ったバンドの名である。そこで私がもっと覚えやすい名前の方がいい、ということで、それまで「マロ」と呼ばれていた彼の名の読みを変えて「高橋スキイチとホットスキックス」と命名したのだった。
そしてスキイチが「ホットスキックス」として録音したのが「ハーバーズララバイ」というアルバム用のものだった。しかしこの録音はレコード化しなかった。もちろんこのテープにも小松重次、中村幸雄などが参加している。そして私、松山晴介もバッキングコーラスで参加させてもらったのだ。こちらは哀愁に満ちたギターフレーズが印象的な作品が多い。スキイチにしてはやや歌謡曲に傾いた曲作りになっている。クォリティの高い出来である。
