
2007年11月4日、前回の山行きにどうも心が残ったので、もう一度大菩薩峠を目指すことにした。今回はカミさんも行きたいというので、土曜日になった。この時期、紅葉を見にどっと人が出るので、出来るだけ朝早く行動することにした。五時に出発予定とした。カミさんの場合、これでだいたい六時になるのだ。
で、六時に出発、まだ空いているので高速に乗ってもスイスイ走る。談合坂に七時に着いて朝食とお弁当を買った。しかし、この時間ではや駐車場はいっぱいである。人の数もすごい…。みんな同じようなことを考えているんだろうな。
勝沼ICから甲州街道を戻って大和村から上日川峠に向かう。車は我々以外にない。途中で日帰り温泉を発見して、帰りはそこに寄ろうと思ったりする。前回来た時に見たダムを下から見上げながら走る。紅葉がすごくで、まるでオレンジ色の光の中を走っているみたいで気分は最高だ。田舎育ちのカミさんも感激しておりました。
八時半頃に長兵衛小屋に到着。小屋の前の駐車場が辛うじて空いていたのでラッキーだね。まだ早いせいか人影もまばらである。天気も上々で登山日和である。いよいよ大菩薩峠に挑戦である。
登山口からしばらく林道を歩くのだが、ここでタクシーに追い抜かれた。なんとずっと上の勝緑荘という山小屋まで入っていけるという。そこまで行っちゃったらあと登るところないんじゃないのかな…。
二、三十分で福ちゃん荘という山小屋がある唐松尾根分岐に着く。ここまでのルートはウォーミングアップに丁度いい。体がいい具合に暖まる。まだ九時過ぎである。美味しそうな煮物のにおいがしている。ここで食事をしてから登る人も多いのかな。大きな看板があって、その前で記念撮影をして登りについた。
すぐに富士見山荘が見えてくる。ここは廃業しているようだ。木製の見晴らし台があって、ここから富士山が見事に見える。ここでも記念撮影をした。次第に坂がきつくなってくる。カミさんは空のリュックにペットボトル一本なのでドンドン登ってしまう。GIZUMOはいつものペースでじっくり登る。一応リュックには二人分の弁当と予備の水が入っている。ちょっと息が切れる坂が続くのだが、一時間もしないでなにやら山小屋が見えてきた。そこがもう大菩薩峠なのである。
登りきった所にトイレがあるので、そこで用を済ませ、カミさんを待っている間、道の両側にある山小屋のショップを覗いていた。そして狭いショップを通り過ぎたところに大きな「大菩薩峠」の道標が建っている。よく写真で見る場所である。ここで又々記念撮影をする。

この場所はよく見ると岩座になっている。峠というくらいなので秩父方面も丹沢方面も見えるのだが、どちらかというと塩山に向かって開けているのだ。あちこちの岩や祠に手を合わせて挨拶をしながら尾根歩きである。
岩が多いので尾根は歩きずらい。また、以外と高低があるので楽でもない。しばらく行くと鞍部があって、荒涼とした景色になる。そこは「賽の河原」と名付けられていた。そこを登ってしまうと気持ちのいい尾根歩きができる。遠く南アルプスの稜線を眺めながらのんびり歩くのは最高の気分である。
神部岩が見えてくると、ルートが急になり細くなる。この辺りで反対側から来た人達とすれ違いが多くなって、止まって道を譲る回数が増える。斜面は湾曲して塩山方面に下っている。神部岩は塩山方向を向いて聳えている。そしてその先には塩ノ山が霞んで見えている。なにか直勘的に感じるものがあって、カミさんにとうとうと話してしまったが、たぶん意味は分からないのだろうな…。
神部岩の上で数人休憩をとっている。広くなっていて我々もそこで一休み。GIZUMOは一人で感激しつつあれこれ見て回ったが、これも人工的にここに置かれた岩座ではないかと考えた。しかし、ここにいる人達は誰もそんなことは考えていない。景色と空気、晴れた空を楽しんでいる。
そこからのんびり歩いて30分くらいで雷岩に到着。この辺りは標高2000mである。まだ11時だったので、このまま大菩薩零まで行くことにした。
今まで開けた尾根歩きだったが、そこからは森林の中に入っていく。空気が違う。整備された木道もあちこちで壊れていたりするが、10分ちょっとで着いてしまった。展望もなく、ただ道標があるだけで、暗くて寒い。ここで弁当は広げたくないと思った。記念撮影だけしてすぐ引き返した。

雷岩の横で弁当を食べていると、唐松尾根から上がってくる人が次々とやってくる。みんなブーブー文句を言っている。中には「あたしはもう70なんだよ!、この坂はきつすぎるよ!、」なんて叫んでいる元気なお婆さんもいる。道もこちらからの方が楽だ、と書いてあるガイドでもあるようだ。
寒くなってきたので30分ほどで帰ることにした。尾根を下り始めると、確かに急勾配である。ここを登るのは大変だ。時間的に登って来る人が多い。みんな息を切らしている。「もうちょっとですよ、」最初のうちは声をかけるとニッコリする人が多かったが、次第に心の中で「たいへんだなぁ…、」と思うようになった。
途中途中に巨石がある。上を見上げてもうまく雷岩は見えなかった。この辺りは何かあると感じながら降りていく。下から続々と年配のハイカーが上がってくる。二十人以上の団体に三組くらい行き合った。中高年のハイキングブームを目の当りにしたようだ。
下りになるとカミさんは俄然ペースダウン。福ちゃん荘に着く頃には完全に疲れきっております。GIZUMOはペースを保ったので元気なままである。小一時間で長兵衛小屋に到着。午後一時である。
コーヒーを飲んでゆっくり下山。またまた紅葉のカーテンの中を走って大和村の日帰り温泉に立ち寄る。ここは鉱泉で、源泉は温いのだが、長く入っていると実に体が暖まる。近所のお年寄りの溜り場のようで、我々ハイカーはよそ者の感じがするのはどこに行っても同じか…。
二回に分けて大菩薩峠を制覇したわけだが、ここに気持ちが魅かれたのはどうやら巨石に宿る神様のお招きのような気もする。もちろんこれはGIZUMOの勝手な思い込みではあるが。コースは所々きついが、長くないので登りやすい。しかも変化があって飽きない。所々にある巨石はそれなりに驚きと感動を与えてくれるし、丹沢から富士山、南アルプス、奥秩父山塊が見渡せる絶景はなかなか味わえない。人気があるのがわかる。今度は春、新緑の頃にまた訪れたいと想う。

